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痔の治療法

痔核

日常生活に差し障りのある脱出や、出血を認める内痔核に対して、治療を行います。 出血だけの場合は、坐薬や注射により止血は可能です。もっとも確実なのは結紮切除(半閉鎖法)という手術法だと思います。痔核を肛門よりはがして切除し、切除部を縫い合わせる方法です。 比較的痔核が小さければ特殊なゴムで縛る方法(McGivney)も有効でしょう。 また、2004年末には商品名ジオン(OC108)という注射液が発売されました。

最近まで新聞・雑誌等で話題になっていたPPHという直腸をつり上げる方法は、直腸粘膜が大きく脱出する直腸粘膜脱には非常にいい方法ですが、2~3ヶ所の痔核に対しては、やりすぎの手術法だと思います。レーザーも熱が深部にとどくため、ある程度の括約筋のダメージがあるかもしれません。

直腸粘膜脱

血管の腫れではなく、直腸粘膜が脱出してきます。 軽度であれば、排便コントロール、バイオフィードバック療法により排出訓練を行ないますが、 それでも軽快しない時は粘膜切除及び粘膜固定術を行います。

裂肛

内肛門括約筋が痙攣して肛門が狭くなっている場合には、痙攣している括約筋を左側で部分的に切開します (内肛門括約筋側方切開術)。大部分は広がります。おしりのしまりが悪くなることはありません。

また、肛門ポリープや「みはりいぼ」がある場合は不快であれば切除します。

肛門周囲膿瘍・痔瘻

  • 痔瘻は瘻管ができる場所によってⅠ型からⅣ型に分類されています。また場所により手術方法も異なります。 原則は切開開放術式といって、瘻管と、痔瘻の原因となる肛門小窩(原発口)を切除する方法です。 瘻管は括約筋を貫いていますから、場所によって括約筋も切開する方法、 括約筋だけはゴムを通してゴムの力でゆっくり切っていく方法(シートン法)などがあります。
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